2006-01-07
雪見露天風呂の樹氷と夕日と月と・・・
時の一刻一刻の刻みを実感できないまま真っ白な風景を迎え、再び雪の季節が巡ってきた。今朝の美留和は氷点下18℃。青い空を背景に樹氷が際立ち、朝の陽の光に反射した空中のダイヤモンドダストがキラキラと眩しい。にぎやかだったあれだけ多くの生命が雪に包まれ、音のない静かな世界が拡がる風景は実際に目でみえているわけではない遠く深い土の中の漠然とした命のエネルギーの存在のようなものに対して果てのない思いにつまされる。そして、それと同時に、一瞬の思いを凍結してしまっているようでもあり、まるで永い時と一瞬が時空を越え尺度を変えてピタリと重なるかのような安堵感に似た優しさも拡がる。氷点下での風景は夕日も月も星空も・・・どれをとってもどの季節のそれよりも一層際立っているように思える。



2005-10-22
そろそろ・・・
宿の庭は黄色、オレンジ、山吹色、茶色や赤などカラフルな葉っぱで敷き詰められ、木々の幹や枝のむき出した割合が多くなり、日に日に遠くの景色の見通しがよくなってきた。晩には、ほーほー・・・と遠くない暗闇のどこかしらから聞こえてくるふくろうの鳴き声、昼には空高くVの字の体制で北から南に向かう白鳥の群れから聞こえてくる鳴き声や宿の壁をコツコツ・・・コツンコツン・・とキツツキの仲間の鳥がつつく音も響く。朝には餌台に入れておいたパンを一番のりでついばみにくるかけすの様子も目にすることが多くなった。雪むしも飛ぶようになった。北海道の人々はこの虫を目にすると、そろそろ雪の季節だなあ・・・と思う。外に出てほわほわ浮遊してる雪むしを、まさかと思いつつ掴む素振りをしたらなんと手の中にすっぽりと入った。そっと手の平を開いてみると、本当に虫(昆虫)であることをまじまじと確認し驚いた。くっきりした雪の塊のようなものをお尻の部分につけた蚊のような虫だった。たんぽぽの綿のように浮遊するそれは、何か植物の産物だろう・・・と数年信じて疑わず、どうしても虫だとは思ってもみなかった。雪むしの飛んでいる光景は淡くはかなく静かで、それと同時に、冷たくも寒くもなく、無機質な感じがした。ぼんやり眺めていると雪むしの風景の奥に周囲の家々の明かりが小さく灯る雪の季節の光景が浮かんできた。そろそろ降るんだろうなあ・・・とすっかり晩秋に移り変わった空を見上げた。



2005-10-11
紅葉の始まり
美留和はどこまでも高く青い秋の空が拡がり、冷ややかな空気も美味しく、陽の光に反射して遠くの山々の紅葉し始めた鮮やかさが日に日に増しつつある。買出しに行く途中、寄り道をして池の湯林道の紅葉を真近に覗いてみることとなった。今年は9月が暖かかったということで例年よりも紅葉が遅れているとのこと、丁度始まったばかりの全体的には2~3分というところだった。先取りして真っ赤やオレンジ色に変化した数少ない木の葉は余計に際立ち、毎年見ているにもかかわらず、やはりこの時期に実際に真近に目にすると、繰り返し新鮮で、目の覚めるような自然の鮮やかさと営みに言葉を探せないまま、それを越える漠然としたもの、当たり前のことだけど、地球が動いてる、時は確実に流れてる・・・等のようなことを実際の感覚として感じ取れそうな、そんな気がしてきた。季節の移り変わりをゆっくりとリアルタイムで見て感じ取る環境にいられることを思うと贅沢な気分に包まれた。もし、今年の紅葉の真っ盛りに機会とタイミングが合えば、おにぎりとサンドイッチを持って、もう一度この道を散歩したいなあ・・・と話を盛り上げる宿主だった。宿の周辺も多くの緑があるが、山の中の空気はやはり匂いも酸素の密度も違う。言葉通りまさしく森林浴。紅葉のおまけのついた森林浴のシャワーを浴びることのできるこの季節に今年も再び巡り合えたことをうれしく思う。

