2005-02-03

月と雪だるまと朝の露天風呂

朝一番、お客様が起きていらっしゃる前に温度計を持ち露天風呂の温度チェックとお湯加減の調節に行くのが宿主の毎朝の仕事。今朝もいつものように露天風呂に向かった宿主だったが、しばらくすると来るよう呼ばれた。露天風呂の雪だるまが増えていることと、露天風呂から眺める朝焼けの空に丁度月が浮かんでいるとのこと。雪だるまは先々日よりお客様がお泊りになる度、露天風呂の岩の上に次々と増えていったもの。それぞれの雪だるまに個性が現れてかわいらしく笑えて気持ちが和んだ。なぜかどれも二つずつペアで岩の上によりそっている雪だるまに宿主は雪丸・雪子と名前をつけた。そして朝焼けの空には二十五夜のお月様がぽっかり浮かんでいた。それぞれの雪丸・雪子に囲まれ、そして、お月様を眺めながらの今朝の朝風呂は、温泉のほくほく気分がより一層増すことだろうなあ・・・とうれしくなった。


2005-01-08

夕日と斜里岳とじゃがいも街道と・・・

買出しに行った帰り道、小清水から弟子屈に抜けるひたすらまっすぐのじゃがいも街道にさしかかったとたん夕日に染まりかけた斜里岳が大きく聳え立った。この街道から眺める斜里岳はどの季節をとっても大好きな雄大な景色の一つだが、今日の斜里岳の夕日に反映した山の雪はきらきらと薄桃色に輝き、その薄桃色の中のグラデーションは、稜線の影との対比のせいで余計に際立った。鋭利なナイフを想像してしまうシャープな山肌のかっこ良さが持ち味の斜里岳の美しさが一層増し、こんな世界があるなんて・・・こんな景色を独り占めしていいのだろうか・・・と思ってしまうほど自然の情景に言葉が詰まり、贅沢な気分に包まれた。凄いね、綺麗だね・・・と単純な言葉しかさがせないまま、贅沢な気持ちのままいつまでも車を走らせた。車を運転する宿主も丸ごとオレンジ色に染まっていた。

じゃがいも街道を挟んでの左右の景色

じゃがいも街道を挟んでの左右の景色


2004-12-06

いよいよ・・・

低気圧が通過し道東地方にまとまった降雪の天気予報が出されてから、いよいよ・・・と心積もりをしつつ、朝を迎えると、ちゃっかり約束通りに、どさんと雪の丘や山があちらこちらに出来ていた。辺りの木々の枝も行き場のない雪を、重たそうに背負っているかのようだ。さて、とりかかるか!と自分で自分に言い聞かせるように気負いたって、その気持ちがしぼまないうちに除雪に勇み立つ宿主だった。「とうとう来ちゃいましたね!」や「いよいよ・・・ですね・・・!」が同じく外に出てこられたご近所の方々とのあいさつ言葉となった。恐らく皆、今朝のまとまった雪の光景から今年初めの滅多にない大雪の体験が思い出されてしまうのか、ただただ雪捨て場に寄せる作業を黙々と繰り返した。雪の降り始めのいつものシーズンのように陽気な気分はどこかに追いやられてしまい、雪だるまを作って飾ることを、すっかりと忘れて、除雪作業が終わりほっと安堵した頃にふと思い出すほど、雪を捨てることに追われる今年初の冬の大仕事となった。そして明日には必ず、きっと、今シーズン初の全身筋肉痛を味わうこととなろう。