2004-04-07

えぞふくろう

まだ夜が明けきらない薄暗い朝方、宿主に揺り動かされて突然目が覚めた。「宿の大窓にふくろうがぶつかって倒れてる・・・」、夢の続きをみてるかのように、ねぼけた状態で外に目を凝らすと、ぴくりともせず倒れたままのふくろうらしきものがいた。「ホウ・・・ホウ」と文字通りの泣き声を間近に感じた宿主はカーテンの外をずっと眺めていたとのこと。しばらくしてバサバサと飛んでいくふくろうを確認したかと思いきや、大窓にぶつかる大きな音がしたと言う。砂糖水をあげてみようか・・・何かの生肉も近くに置いてみようか・・・など、あれこれ思案してみたが、近づくことで脅かして余計に体力を消耗させてもいけないからと、しばらくそっとそのまま見守った。30分くらいするとぴくぴくと時々身体が動いた。がんばれ!と思いながら引き続き見守った。夜が明けて辺りが明るくなる頃、身体を起こして、まず50cmくらいの雪の丘に飛び上り、こちらの方に振り返り、自分の具合と体調を確認するかのように、そのままじっと休んでいる様子だった。何かエネルギーに代わる餌をあげた方がいいのだろうか・・・と迷っていると宿の木に飛んで止まり、そして空に向かって飛び立っていった。


2004-03-27

なごり雪・・・

天気予報で網走沖に低気圧が停滞し、雪になるという予報に、一年の中でも美留和の冬景色が好きな宿主はなごり雪だな・・・と楽しみにしていたが、前日の晩から風が音を立てて強く吹きつけ、宿が揺れるように感じるほど。なごり雪はおろか、「なごり猛吹雪」となってしまった。次第にどんどん強まり、あっという間に真冬に逆戻り、再び辺り一面真っ白の雪景色となった。1月の大雪の時のように、また弟子屈がいつ陸の孤島になってもおかしくないような猛吹雪だったので、道路情報を気にしながら仕込みの合間に駐車場の除雪、露天風呂のお湯加減の微調整と足元の除雪に大忙しの宿主だった。弟子屈に続く道路がひとつ、ふたつと通行止めになっていく中、予約のお客様が決して無理されることのないよう、こちらから連絡させてもらうかどうか判断つきかねているうちに、お二組のお客様とも無事に到着され、ほっとした。明日になれば天気は回復するとの予報に、今シーズン最後の雪かきになるかも・・・と季節の変わり目の真っ只中にいることを思い、もう、すぐそこまで春うららかな季節がやってきていることを感じながら、除雪に精を出す宿主だった。


2004-03-15

春スキー日和

太陽の光は明るく、空は青く、空気が美味しい快晴の朝、サンドイッチをこしらえて川湯の森の中をクロスカントリースキーで散策することとなった。普通のスキーの経験は長いもののヒールフリーで金属エッジのない歩行主体のスキーは初体験。歩くスキーとは言え、少しでも傾斜があるとスゥィ~と前後に滑りバランスを崩しそうになる。そういう自然な滑りに身を任せ力を抜いてバランス良く板に乗っていられれば楽なのだろうが、特に最初の10分くらいは全身が緊張して普段の生活では使うことのなくなった、でも子供の頃にはよく使っていたであろう神経や筋肉がフル活動した感じだった。そういうスリルも次第に楽しく、大はしゃぎ。何となくコツを掴んできたかと思いきや鹿や兎の糞の上など所構わず、全く場所を選ぶ余裕などなく派手に仰向けにひっくり返り、「畜生!」と悔しがりながらも楽しそうな宿主だった。松の原生林を抜けて白樺も混じる新しい森に入ると、前方を軽やかな足取りで走り去る鹿の群れにも出会った。北国で生まれ育ち、スキーもスケートもまるで自分の身体の一部であるかのように自由に操る友人の格好いい滑りをお手本に今シーズン雪が残っているうちに再度挑戦したいと思った。